インチと分数の話
- kenzii
- 2019年9月4日
- 読了時間: 3分

なぜインチのねじ、工具は分数表示が多いの?、非常に分かりにくいのに?
アメリカ人は分数を良く使う。小学1年生後期ですでに簡単な分数を習う。まわりを良く見ればquarter, quart, halfの表示のものが多い。25セント硬貨はquarterと呼ばれる。昔は何と中途半端な金額のコインだろう、と思ったことがありました。しかし4枚で1ドルになるのだから使い慣れれば大変便利であるのかな?。小学生の頭の中にも4枚で1ドル、というのが染み込んでいるに違いない。靴のサイズ表示でも7.5ではなく7 ½ だ。ミルクの容器では1ガロンが単位の基本になっており、半分のサイズは half gallonでその下の1/4はquartと呼ばれています。
市販定規のインチの目盛りを見ると16等分あるいは32等分となっている。4分割の3/4ぐらいまでなら、何となく長さを実感できるが、13/16や5/32となったら日本人の私はお手上げです。
何故アメリカでは分数表示が多いのだろうか考えてみました。
昔私の娘が小学校六年生の時アメリカからホームステイで来た時その子に170円の物を買ってきてもらった時200円渡すとまず商品をくれて「170円渡しました」、そして「10円で180円、190円、これで200円」と言っておつりをくれました、その時思ったのですが日本人にはすぐわかる足し算引き算がアメリカ人は苦手なんだなぁと、また自分や周りを見ても日本人は分数が苦手だと。
きっとアメリカは分数の文化で、日本は足し算引き算の文化だと思いました。
またなぜそうなのかと考えたのですが
(1)イギリスの始祖から、分数を使い、分数に適した「12進法」を使って生活してきたため、日常、分数を使うのが当たり前になっており、彼らは、分数を見る方が心地良さを感じるのか。
(2)分数の方が小数より正確だと信じており、小数以下の「不正確」な端数は、数字を見るのも大嫌いでは。
(3)メートル法における「ミリ」などの単位がないことも原因だと思うのだが、細かい数字を気にする習慣や機会がないのでは。
(4)2.54cmもある「1インチ」が長さの最小単位なことを考えても、そのおおざっぱさは推して知ることであり、また、それ以下の細かさは、1/5でも1/8でも1/9でも、基本的に、「書いてあれば気持ちが落ち着」き、それら分数の細かい差異までをも「一瞬で理解できる」かどうかまでこだわっているわけではではない。
(5)それに反して、日本は支那から入ってきたとおり、小数点以下でも「6分5厘4毛7糸」と、おのおのの位の名前を漢字で持っていたため、メートル法の小数文化にごく簡単に馴染めたと思う。
英語では、小数点以下では、数字をそのまま読み上げる以外ないからなあ。漢字の文化が小数文化に寄与しているとしたら、なかなか意外で良い話、以上です。
ちなみに戦後1ドルのレートが360円だったのご存知ですか、それは進駐軍のアメリカが一番割り切れる数が多い数字がわかりやすいということで360円にしたそうですよ。
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