top of page

デイスチャージヘッドランプ(HIDライト)

  • kenzii
  • 2019年7月26日
  • 読了時間: 3分

今回はデイスチャージヘッドランプ(HIDライト)についてお話します。

自動車用ヘッドランプ、ディスチャージヘッドランプ(Discharge headlight、放電式ヘッドライト)は、水銀灯(メタルハライドランプ)の一種で従来の白熱電球ハロゲンなど)に替わって、HIDバルブを使ったライトです。メーカーによって、HIDライト、キセノンランプなど、呼び方はさまざまです。世界で最初に実用化されたのは1991年のBMW、また日本車で初めての車種は乗用車は日産テラノ、貨物は三菱ふそうのトラック(どちらも1996年?(-_-;) )だったと思います。

特徴

HIDバルブを用いた前照灯は、白熱バルブに比べて明るい上に、消費電力が低いため発熱も少ない。フィラメントを使わないことで、消耗や振動による断線の心配もなく、長寿命とされています。

原理

みなさんは水銀灯を知っていますか、スイッチを入れて明るくなるのに5分ぐらいかかります、でもそれでは車は事故しますよね、HIDヘッドランプはキセノンガス水銀、ヨウ化金属などを封入したバルブ内の電極間の放電で点灯します。仕組みとしては、点けた直後は安定するまでイグナイターにより高電圧放電で気体のキセノンガス水銀が発光し、安定したらバラストにより安定放電でハロゲンなどヨウ化金属が蒸発して発光するものです

つまり、安定するまで時間がかかる水銀灯の欠点を点灯時にキセノンによる放電、発熱を利用することで瞬間点灯を実現し、青白い光ですが発光して時間の経過と共にヨウ化金属などの色の白色に変化します。また通常の水銀灯のヨウ化金属を使っただけでは始動時~安定時に道路運送車両法 で定められた白色の範囲を外れてしまうため、金属等の成分をを工夫してあります。

色温度と視認性

HIDバルブの色温度は、市販のバルブでは、3000K~20000K(水色)といった様々な光色があります。色温度が高いほど青白い光となり自動車の外観的イメージを変えられますが、色温度が高いほどライトの明るさが減少しかつ人間の目の感度も落ちるので、視認性向上の目的では色温度が高いほうが良いとは言えません。そのため、純正ヘッドランプでは最も運転中の視認性が高いとされる4000-4500K程度に設定されることが多いそうです。また、蛍光灯程度の白色をしたライトならば路面の白線が見やすく晴天時には視認性が高まりますが、雨天時や悪天候時などでは色温度が高く青白い光を発するライトは路面の白線などが視認しづらいことがあるとされています。又、実際使ってみて個人的にもそう思いました。

車検対応と基準

一般的には6000Kまでとされているそうですが、製品の差や経年変化などで検査官の経験や判断により、場合によって通らないことがあるので注意して下さい。

遠近切り替え

ハイビームロービームが別になっている4灯式では、HIDバルブの点灯が安定するまでに時間を要する点から、ハイビームはハロゲンなどの白熱電球で、ロービームのみに用いているのがほとんどです。また2灯式では電磁ソレノイドにより機械的に可動してロービームとハイビームの配光を切り替えるようになっているのが一般的です。

注意 点灯の仕組みは実際はもっと複雑なのですが説明はかなり簡略的に書いています。

Comments


bottom of page